インプロと物語
さてさて
vol.2もやっていきますよー!
今回は、『インプロ=即興劇』のこと書いていきます。
ちなみにインプロ知ってる人〜
これ読んでくれている方の中にいるのでしょうか?
なかなかマイナーなので、初めて聞くって方もいるはず。
かくいう僕も19年間、一度も耳にしたことがありませんでした。
しかも『即興』って言葉を聞くと、かなりハードルが高く感じる。
でも実際は...
ハードル高いっス。(特に今まで演じることを経験したことがない人にとっては。)
vol.1でも話したように、めちゃめちゃシャイで、人前に出ることが苦手な僕にとってはなかなかの羞恥プレイでしたw。
今では何とか克服しましたが、特にセリフを話すことがホントに恥ずかしかった。
マイム(動きだけ)や、一方的に話すことなら何ら問題ないんです。
でも、2人以上で会話しながら物語を創るワーク(多分ほとんどがそう)になると、なぜか急に固まってしまい、二の句が継げないまま終わってしまったこともしばしば。
それぐらい人前で喋ることが恥ずかしかった。
普通の演劇と違うのは、設定や内容がゼロベースであるということ。
演者は体を動かしたり、セリフを口にしていく中で、キャラクター像やその状況の設定・目的を形作っていきます。
なので『話せない』のは結構死活問題で、そこは殻を破っていく必要がありました。
それでも、毎回練習していても『恥』ってなかなか消せないもので、
結論としては、『恥を受け入れよう!』ということになりました。
要は「ドM」になろうということですw。
そう思い始めると意外に話すことのハードルが下がった気がして
例えば、練習中に素っ頓狂なことを言っても、恥ずかしいけど別に嫌な感じはしなくて
逆にインプロの場合は、的外れな方が面白いものや新しいものができるので、恥は「悪」ではなく、楽しむための「ツール」になっていきましたw。
ここまでは僕のインプロにまつわる話だったんですが、
『結局のところインプロとはなんぞや?』と思う方もいると思うので
ここでひとつ、短編の物語を書いていきたいと思います。
もともとインプロの手法は、音楽や書き物などを創るための創作ツールとしても用いられていて、
これから書いていく物語にもその要素を散りばめていきます。
話が終わった後は、どんなことを意識して作ったとか、その要素についても説明していきたいと思っています。
では、さっそく見ていただきましょう!
3.2.1 スタート!
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『石』
そこに一つの石が置いてあった。
見覚えのないキレイなまん丸い石だった。
僕は、寝ぼけまなこのまだ少し涙が溜まった目をこすり、ぼんやりとした意識の中で、右の枕元にあるその石に触れてみた。
冷たい。
ザラザラしてる。
硬い。
まだ起きてから間もない僕の頭は文章を作ることができず、単語を羅列した、まるで小学生みたいな感想を思ったのだった。
『いま何時だろう?』
そんなことより仕事に行かなければいけない。
左の枕元にあるスマホを開いて見た。
『日曜 8:45』
『!!』
僕は布団をはねのけて立ち上がり、まず会社に遅刻の連絡を入れようと、スマホの連絡先の中から部長を選んで、電話をかけようとした。
僕の自宅から会社までの移動時間は、どんなに急いでも30分。
出社は9:00だから間に合わない。
またあのネチネチとした部長に、これまたネチネチとしつこく説教を受ける自分の姿を想像した。
しかし、そんな思案をしているとだんだんと頭が冴えてくきた。
そういえば今日は日曜だ。今週は休みだった。
先週の日曜も仕事だったからつい勘違いしていた。
...ていうか9連勤ってなんだ
あのクソ部長。あいつが自分の仕事丸投げしてきたせいで、こちとら休日返上で働きっぱなしだぞ!
そのくせ、自分は家で猫なんかと戯れてやがる。クソっ!
...おっといけない。
つい感情的になってしまっていた。
この頃働きすぎなのか、怒りの感情が発露することがよくある。
あまり良くないことだ。
少し冷静になるために深呼吸をする。
最近話題の「マインドフルネス」というやつだ。
自分を客観的に見つめ、今の自分が何を感じているのかを観察する。
今まで半信半疑だった僕も、連日の疲れ(精神的な)を癒すためにこういったことを取り入れるようにしている。
だんだんと怒りが収まってきて、今度は疲労感が襲ってきた。
それはそうだ。あれだけ働いていたのだ。疲れが溜まるのは当然のことだ。
今日は1日ベットで安静にしていよう。疲れをとるには寝るのが一番だ。
そう思い僕は布団に向き直った。
すると、枕の隣に石が置いてあったのが目に入った。
to be continue...
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いかがだったでしょうか。
小説を書くスキルや経験は全くなかったので、かなり拙いものになってしまったと思います。
動画制作の時のように勉強も何もしていないので、完全に自分の感覚だけで書いてますw。
でも一つだけ意識したのは、登場人物なり物にフォーカスを当てて、その特徴や人柄が分かるように深める作業をしたということです。
これをインプロでは『エクステンド(深める)する』と言います。
インプロでも小説でも元はゼロからのスタートです。
何もない白紙の状態から話を始めるためには、最低限でも登場人物(or物)がなんであるのか、という情報が必要です。
今回書いた物語の中にも、『石』の質感や、『僕』の現状、それから『部長』の性格などを少し散りばめました。
まだまだこの物語は続けていこうと思いますが、この先の展開を決めているわけではありません。
ですが、『僕』とその他との人間関係や、『石』がどう関わってくるのかなど、面白くさせられそうな要素はたくさんありそうです。
それをどこでどう使うのか?
素人の僕にはまだよくわかりませんが、毎回楽しく書けたらいいなと思っています。
それが積もりつもって、公の場に出せるまでいけたらいいなぁ〜というのが今の願望です(どれくらいかかるか分かりませんが...w)
今回もお付き合いいただき、本当にありがとうございました。
次回もお楽しみに!それでは〜